杉並アニメーションミュージアム開館10周年記念イベント第1弾 『鈴木館長&大地丙太郎監督アニメ上映トークショー』が開催されました!
ミュージアム開館10周年を記念して、アニメ『おじゃる丸』『ギャグマンガ日和』の大地丙太郎(あきたろう)監督と、『おそ松くん(第2期:1988年放映版)』トト子・十四松役、『名探偵コナン』鈴木園子役の声優、松井菜桜子さんをお招きしてのトークショーを開催しました。
今回のイベントはトークだけでなく、大地監督がこの日のために制作した、『おそ松くん』のオマージュ&ミュージアムお祝いアニメーションの上映と合わせて行われました。
このアニメは、赤塚不二夫さん原作『おそ松くん』のコミック(曙出版版 第10巻)にある、「時限爆弾1時にばくはつ!」のエピソードを元にした作品です。
幼少期より赤塚不二夫作品に多大な影響を受けた大地監督が、この日のために、たった1人で制作したアニメです。
イベントは、まずオマージュアニメの上映からスタート。会場内は大きな笑いと拍手に包まれました。
その後、ステージに登壇された大地監督、松井さん、鈴木館長の3人で、先に上映されたオマージュアニメの制作秘話からトークショーが始まりました。
大地監督は、制作に約2週間を費やし、うち3日間は徹夜で挑んだそうです。2分13秒の作品ですが、音楽制作以外の作業を全て1人で行ったご苦労は、想像に難くありません。
とはいえ、大地監督は今回のアニメ制作を「長年の夢がかなった」、「楽しかった」とおっしゃっていました。
ステージ後方のスクリーンでは、鈴木館長所有の“トキワ荘”時代の懐かしい写真が投影され、壇上の3人が赤塚作品の思い出を語っていきます。
ちなみに、イベントのあった4月4日がお誕生日の松井さんは、会場の皆さんから祝福の拍手を受けていました。
そんな松井さんの演じた『おそ松くん(第2期)』のトト子は、原作や第1期の時代と比べてキャラクターの性格が変わってしまったそうですが、松井さん版トト子が強く印象に残っているという人も多いのではないでしょうか。
トークは一旦休憩をはさみ、ある女性からのメッセージ映像が上映されました。
現在は杉並区内のとある神社で巫女をしているというその女性。
実は、ミュージアム開館当時の常連さんで、10年前はまだ小学5年生でした。
当時の思い出と共に、ミュージアム10周年を祝うメッセージを寄せてくれたのです。
メッセージをどうもありがとうございました。
松井さんは、メッセージを聞いて「声優もできそう」と、感心していましたよ!
メッセージ上映の後、再びスクリーンに投影された写真を見ながらのトーク。今度は、ミュージアム開館当時から現在に至るまでの10年間を振り返ってのお話です。
開館当時の写真には、大地監督のおちゃめな姿もあり、時折恥ずかしそうな監督の様子も見られました。トークも終盤に差し掛かった頃、監督の口から告げられたのは、イベント最後のサプライズでした。
客席には、声優の白石冬美さんと松島みのりさんがいらっしゃっていたのです。
白石冬美さんと言えば、 『おそ松くん(第1期)』トト子役、『怪物くん(第1期)』主人公:怪物くん役、『機動戦士ガンダム』ミライ役、ほか。
松島みのりさんは、 『キャンディキャンディ』主人公:キャンディ役、『南の虹のルーシー』主人公:ルーシー役、などされています。
アニメファンでなくとも声は誰しも耳にしたことがあるお2人の登場に、会場はどよめきたちました。
以前から大地監督とはお仕事で交流のあった白石さんと松島さん。
今回のイベント前に何度か偶然出会う機会があり、声を掛けてくださったそうです。
白石さんも松島さんも、ミュージアムへは初めていらしたそうで、「一度来てみたかった」とおっしゃっていました。
その後、大地監督のリクエストで、白石さん、松島さん、松井さんに赤塚さんの作ったキャラクターを演じていただきました。
たった一言のセリフでも瞬時に役が乗り移る様は、圧巻でした。
今回のトークショーでは、企画展『赤塚不二夫のアニメ展なのだ』と、ミュージアム10周年の話題を中心にお話していただきましたが、1時間30分があっという間でした。
次回は、他では聞くことのできないようなお話をもっと沢山伺いたいと思います。
大地監督をはじめとするゲストの皆さん、ミュージアムをお祝いしてくださり、さらに楽しいトークで盛り上げていただき、ありがとうございました。
大地監督には、お忙しい中短期間でアニメーションを制作してくださり、ミュージアムスタッフ一同、感謝しています。
赤塚さん原作の面白さが、余すところなくアニメ化されているこちらの『おそ松くん』オマージュ&ミュージアムお祝いアニメーションは、ミュージアム館内でみなさんにご覧いただけるよう、上映準備中です。今しばらくお待ちください。
今回のイベントにご来場いただいた皆さん、そして会場の外でモニター上映をご覧いただいた皆さん、お楽しみいただけましたでしょうか?今回残念ながらイベントに参加できなかったみなさんも、杉並アニメーションミュージアムでは、これからもアニメーションの楽しさを知っていただけるようなイベントやワークショップを計画中です。決まり次第、ホームページで告知しますので、チェックしてみてください。
それでは、次回のイベント開催をお楽しみに!
スタッフ こすず