ようこそミュージアムへ-about-

アニメを楽しみ、夢を与え、未来につながる 東京工芸大学 杉並アニメーションミュージアム(※)

東京工芸大学 杉並アニメーションミュージアムは、世代を超えて、日本のアニメーション全体を体系づけて学び、体験し、理解しながら楽しんでいただく、日本ではじめての施設です。 「日本のアニメの歴史」から「これからのアニメ」までアニメ全般を総合的に紹介しています。
また、アニメの原理が体験できるギミックやアフレコ体験などアニメ制作の過程を直接体験していただく参加型展示や常に新しいアニメ情報を盛り込んだ「企画展」などさまざまな形でアニメを楽しんでいただける仕掛けにあふれています。
※平成30年9月より東京工芸大学とネーミングライツ協定を締結しています。

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館長写真

名誉館長就任にあたって

東京工芸大学 杉並アニメーションミュージアム名誉館長 鈴木伸一

今やアニメは日本発の映像文化として世界で高く評価されるようになりました。この高い評価の陰には貧しさに歯を食いしばりながら作品群を作り上げ、歴史を作り上げた関係者の努力を忘れてはなりません。アニメーションの世界で長い間生きてきたのでアニメ界への恩返しの意味も含めて、2005年の開館にあわせて館長をお引き受けしました。そして、2021年に館長を吉田さんにバトンタッチして、いまは名誉館長をしております。

とにかくアニメ大好き人間ですから、いつもの調子で「思い切ってやれば何とかなる」と、楽しんでやる事にしていました。また、作品の上映、資料の展示、特集するアニメ作家の選出、アニメ作家のトークショー、ワークショップの開催、作品を作りたい人への場所やソフト・機材での協力、アニメ作品の研究会、ライブラリー作品の収集、他の映像関係施設と連帯しての計画、ミュージアムの存在と活動を知っていただくためにホームぺージやミュージアムニュースの発行など、やりたいことはつきず、区の担当者、日本動画協会各社、そして日本アニメーション協会など私の周りの映像関係、アニメ作家たちに協力をお願いしながらアニメーションミュージアムを成功させるべく頑張ってまいりました。
館長の吉田さんと共にこれからもミュージアムを盛り上げてまいりますので、来館者の皆さまにはアニメーションの楽しさを感じとっていただければ幸いです。

鈴木 伸一(すずき しんいち)
1933年(昭和8年)長崎県生まれ。漫画家・アニメーション作家。 中学時代に漫画の投稿とディズニー・アニメに熱中。上京後、トキワ荘で若い漫画家たちと共同生活をおくるが、1956年に『フクちゃん』の漫画で有名な横山隆一主宰の“おとぎプロダクション”に入りアニメーターの道へ。おとぎプロでは『ふくすけ』『ひょうたんすずめ』『プラス5万年』『おとぎの世界旅行』などの作画、演出に参加。
おとぎプロを辞した後、1963年にトキワ荘の仲間、藤子・F・不二雄、石ノ森章太郎、藤子不二雄(A)、つのだじろう、赤塚不二夫他とアニメ企画・制作会社“スタジオゼロ”を設立。その後スタジオゼロは解散するも、 “ゼロ”の会社を引き継ぐ。
『おそ松くん』『パーマン』『怪物くん』『佐武と市捕物控』『星の子チョビン』などのアニメシリーズの他に、数々のコマーシャルフィルム、『ひょうたん』など自主作品の制作、学習雑誌の漫画など幅広い分野で活躍。他に『火の鳥』(1978年動画監督)、『パーマン バードマンがやって来た!!』(1983年監督)、『森の伝説 PART1』(1987年原画)にも参加。
ユネスコ・アジア文化センター(ACCU)では、マレーシアの漫画家ラット氏と識字アニメ『ミナの笑顔』、環境問題アニメ『ミナの村と川』『ミナの村と森』『ミナの村のゴミ問題』を共同監督。『ミナの笑顔』はこれまで30カ国、39の言語に翻訳され、世界中の国で上映・放送されている。
また、ベテランアニメ作家たち(一色あづる・大井文雄・吉良敬三・島村達雄・西村緋祿司・ひこねのりお・福島治・古川タク・和田敏克)とアニメ創作集団「G9+1(ジーナイン・プラスワン)」を結成して、2005年に『TOKYOファンタジア』を発表。同作品は、「東京国際アニメフェア2010」の東京アニメアワード公募作品部門でグランプリを受賞。その後も、定期的に新作アニメを発表し続けている。
2つの国際アニメ選考委員(広島・上海)、毎日映画コンクール大藤賞・アニメーション賞の選定委員、文化庁メディア芸術祭アニメ審査委員を経て、現在日本アニメーション協会名誉会員。平成12年度文化庁長官表彰、東京アニメアワードフェスティバル2016功労賞受賞。東京工芸大学 杉並アニメーションミュージアム名誉館長。
(2023年4月1日 現在)


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HP顔写真

館長就任にあたって

東京工芸大学 杉並アニメーションミュージアム館長 吉田力雄

日本のアニメーションは、表現手法や撮影技術などの進化を遂げ、マンガ・ゲーム・音楽・玩具とともにファッションや食文化などへも広がり、今や日本を代表するコンテンツとして世界に高く評価されています。これは、先人たちの日々の挑戦と努力の成果なのだと確信しております。
作品を提供する立場でしたが、これからは、アニメ業界に携わってきたことを誇りに思い先人たちから受け継いだ作品を次の時代へ伝えること、活かし続けることが我々の使命と思い館長に就任いたしました。
杉並区は、アニメ制作会社が多く、日々素晴らしい作品が生み出されています。プロダクションや作家の域を越えて、博物館として商業アニメに限らず、多くの作品やキャラクターを紹介する日本唯一の常設展示施設となります。
アニメは、“歳”をとらないといわれます。そのキャラクターたちが作品に込められた先人たちの想いをいつまでも伝え続けています。そのお手伝いができればと思います。
日本のアニメーションの可能性は大きく、『アニメを楽しみ、夢を育み、未来につなげる』をモットーに、これからもミュージアムの魅力を発信し、多くの方に親しまれ、世界中の人たちが訪れるミュージアムを目指してまいります。

吉田 力雄(よしだ りきお)
1954年[昭和29年]千葉県生まれ。1978年日本大学芸術学部放送学科卒業。卒業制作 「見えない世界」でアニメーションの映像表現の独自性を説く。
同年4月、杉並区成田東の(株)東京ムービー(現トムス・エンタテインメント)入社。制作[演出助手]としてTVシリーズ『新・巨人の星』『新・巨人の星Ⅱ』をはじめ、劇場作品では、宮崎駿監督作品『ルパン三世 カリオストロの城』の制作を担当。
その後、当時先駆けとなった海外共同製作作品(合作)に参加。海外発注のため現地マネージャーとしてTMS-TAIPEI、TMS-SEOULに駐在。ディズニー作品をはじめ多くの海外作品を手掛ける。
国内では『それいけ!アンパンマン』『ルパン三世』『名探偵コナン』『ルパン三世vs名探偵コナン』の劇場版、その他多くのテレビ作品の製作委員会に参加。
取締役・営業管理部長兼デジタル素材制作室長を経て、マーケティング局長、ライセンス事業やデータベース、映像資産のアーカイブの礎を築く。
2014年上席執行役員、2016年特別顧問を歴任し、2020年3月に退職。
その間、2008年より一般社団法人日本動画協会の理事・常務理事・副理事長に就任。
アニメーション制作における下請適正取引検討委員会委員長、働き方改革検討委員会を立上げ、制作プロダクションの環境および地位向上の活動に注力。その他、一般社団法人コンテンツ海外流通促進機構 理事、京都国際マンガ・アニメフェア実行委員にも就任し、それらはトムス・エンタテインメント退職とともに退任。
プロジェクトとしては、2017年、日本のアニメ100周年プロジェクト『アニメ大全』統括プロデューサーとして、日本初の長編カラーアニメーション『白蛇伝』の公開日10月22日を「アニメの日」として記念日登録。同年、制作会社7社による「アニメフィルムフェスティバル東京」を立ち上げ、統括デイレクター就任。2018年、環境省の地球の温暖化の意志啓発アニメーション「ガラスの地球を救え」をキャッチに『地球との約束』『私たちの未来』を製作統括。2019年3月、月刊「東京人」(テレビアニメと中央線)に寄稿。その後、2020年3月、『アニメ大全』の集大成として「にっぽんアニメ創世記」(集英社刊)発刊。同年7月、「大塚康生画集 「ルパン三世」と車と機関車と」(玄光社刊)に寄稿。
現在、『三鷹の森 ジブリ美術館』でも知られる、公益財団法人徳間記念アニメーション文化財団の評議員。東京工芸大学 杉並アニメーションミュージアム館長。
(2023年4月1日 現在)